姫路城大天守の改修工事中現場の様子と感想
私が姫路城を訪れた時は、ちょうど50年に一度の大天守改修工事でした。
というよりもこの改修工事を狙って行ったワケですが…
なぜかというと、この工事期間中は大天守の中に入ることはできませんが、工事の様子を間近に見る事ができたのです。
次の工事は50年後ということで、今回はかなり貴重な体験でしたので、その様子を踏まえてレポしてみます。
さて、その改修工事ですが平成26年1月に終了しており、もう見る事はできません。
工事終了後、姫路城をすっぽり覆っていた箱を解体し、再び御披露目されるのが平成27年3月。
この50年に一度の改修工事を見ようと姫路城を訪れた客はのべ184万3406人。
ちなみに工事の費用はおよそ28億円也
↑この工事を見る施設、つまり姫路城をすっぽり覆っていた建物は、天空の白鷺(てんくうのしらさぎ)という名でした。
ちなみにこの時の姫路城の入場料が400円で、天空の白鷺は別料金200円。
それでも合計600円でしたので格安だと思いました。
↑館内に入ろうとすると早速注意事項が!
写真は撮ることはできましたが、フラッシュ撮影が禁止なのです。
これは作業中の方の邪魔にならない様にとの配慮です。
実際に見学中でも普通に作業しており、正直、感動ものでした。
↑館内に入るとエレベーターで上まで登るのですが、早速、石垣が見えます。
今回の改修工事では石垣の修理はなかったのですが、こうやってみると迫力がありますよね。
↑またエレベーターが上がる途中にも姫路城大天守がそのまま見れる様になっており、上がっていくほど大天守の様子がよくわかります。
これを見て思ったのが、今回の改修工事で漆喰(しっくい : 天守に塗られている白い部分)がかなり白いんです。
間近に見ても輝くほど白かった。
工事後の大天守御披露目の時は、かなり輝いて見えるのではと思ったくらいです。
↑ということで最上階に着きました。
ここから見学するワケですが、すでに人だかりができています。
順番に見学するのですが、後方からでもモニターで説明を見る事ができました。
↑これですね。
工事のやり方をモニターで解説しており、最前列に行くまでにチェックすることができました。
ガイドの方が説明するには人が多すぎるので、こういったモニターは助かります。
↑そして館内にはいろんなパネルで工事を解説してありました。
中でも気になったのが昭和と今回の平成の大改修工事の違いや様子についてのものです。
昭和にも改修工事が行われており、その時は解体修理で今回の工事よりもかなり大規模なものだった様です。
しかも現在の高度な工事技術はなく、予算も人数も多い。
その大変さがパネルからうかがえます。
↑また漆喰の厚みも江戸時代のものとは比べものにはならないくらい厚くなってます。
10倍増し。
こういった裏側を見る事ができるのも貴重ですね。
↑こちらは瓦の葺き替えを段階的に説明したジオラマ。
なるほど、内部はこうなっているんですね。
ということで、今回の改修工事見学は、かなり貴重なものでした。
私の感想は、まず工事の様子をそのまま見る事ができる様に整備してくれた事に感動しましたね。
そしてキホン、ここは工事現場なので、ヘルメット着用が当たり前の考えですが、安全が確保された空間からの見学なのでそれもありませんでした。
工事は大事なことですが、それを公開するという形で、エンターテイメントにしており、さすが世界レベルの城だと思ったのが感想ですね。
さて、もうこの工事は見る事ができませんが、工事の様子を動画で詳しく見る事ができます。
工事を担当した鹿島建設株式会社のサイトにまとめてありますので、じっくりと見てみるのもいいですね。
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